ハードロック/ヘヴィメタルでいう「様式美」とは?【Rainbow/Dio】



Rainbowのレビューでも少し触れているが、ハードロック/ヘヴィメタルのジャンルにおいて曲やバンドを形容する上で、しばしば「様式美」という言葉が用いられる。

 >> Kill The King収録のRainbow3rdアルバム「Long Live Rock’n’roll」

 

しかしながら、この定義が非常に広義で曖昧だ。音楽に用いられる言葉はそういったものが多いだろうし、だからこそ自由で素晴らしい世界なのだと言えるが、それでも不思議な言葉で気になっていた。

 

 

「様式美」の定義

辞書を調べると、下記のような定義になっているようだ。

 

「芸術作品や建築などの、様式に依存する美しさ。様式のもつ美しさ。」

>>『広辞苑』 / 新村出編 第6版 岩波書店 , 2008 , p.2886

 

「ある時代・民族・流派などの芸術作品や建築物の表現形式にみられる特徴的・類型的な美。」

>> 『明鏡国語辞典』 / 北原保雄編 大修館書店 , 2002, p.1689

>> レファレンス協同データベース「芸術の分野で使われる〈様式美〉という言葉の意味を知りたい

 

本来はこのような意なのだろうが、メタルでいうところの様式美はかなり感覚的に用いられているので、事実から帰納的に定義を考えた方がよさそうだ。

 

 

しばしば「様式美」と形容されるバンド

・DEEP PURPLE
・RAINBOW
・YNGWIE J.MALMSTEEN
・SILVER MOUNTAIN
・BISCAYA
・RATA BLANCA
・WHITE SPIRIT
・ALCATRAZZ
・DIO
・1980年以降のBLACK SABBATH

 

リッチー・ブラックモアとロニー・ジェイムス・ディオとその 影響下にあるバンド群の音楽性を指すことが多いようだ。

 

 

RAINBOWとDEEP PURPLEを区別する為に使われた説

2nd「Rising」を始めとして、様式美という言葉で形容されることがあり、元々はロニー時代のRainbowの楽曲をDeep Purpleの楽曲と区別するために使われたのではないだろうか。

ROCKに中世の雰囲気や音を持ち込んだということで“中世様式美”がいつの間にか“様式美”と呼ばれるようになったとする説だ。

その後、ロニー時代のRAINBOWに在籍していた人であれば“様式美”と呼ばれるようになり、特にリッチー=様式美と解釈される事が多く、かつて在籍していたDEEP PURPLEも“様式美”と呼ばれるようになった。(このあたりはSILVER MOUNTAINが登場して、SILVER MOUNTAINは様式美だからDEEP PURPLEも様式美という説もある)

その後、デヴュー当時リッチークローンと言われたイングウェイの登場で、いつの間にかネオクラシカルが“様式美”と呼ばれるようになり、この影響で、光速ギタリストがいるバンドを様式美系と呼ぶようになった。よく分類時に“様式美/クラシカル”と一括りにしているのは、ここら辺りからきているのだろう。

 


 

以前「B!誌」で様式美の特集をやっていたが、各編集者の解釈が様々な為、いろいろなバンドのアルバムが紹介されていた。専門誌ですら正確に把握していない言葉である。

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